頭痛で、こめかみ辺りが痛い場合は、脳に問題がなければ、まず蝶形骨のずれが原因です。蝶形骨とは頭蓋骨を構成する1つの骨で、少しのずれでもかなりの痛みを訴えることが多いです。
原因はかみしめがきついことです。蝶形骨が下顎骨を引き上げるための筋肉(側頭筋)に覆われているので、かみしめがきつくこの筋肉が過緊張すると上方にずれます。夜寝ているときにかみしめる方が多いようで、あまりにも頭痛がひどいときは歯ぎしり防止用マウスピースを付けると緩和することが多いようです。
この側頭筋を含む咀嚼に関わる筋肉を支配するのは上顎神経と下顎神経です。これらは顔の知覚神経(上顎神経と下顎神経の運動神経)でもある三叉神経が分岐したものなので、かみしめがきつく側頭筋が拘縮すると、上顎・下顎神経から三叉神経核にまで影響し、近くにある副神経(首の筋肉の神経)核まで拘縮して、頸椎のずれを引き起こすのではないかと考えられます。とくに頸椎の1、2番が左右の変位と稔転が顕著に出ます。
これに、猫背で頭蓋骨が前、頸椎の1番がさらに後ろになっている姿勢が加わると「もう頭全体が……」という頭痛になります。
頸椎1番の高さは延髄の上部で、少し上には脳神経の出場所が集中しています。矯正していると、左右の変位、左右の捻転、前後の変位を組合わされたずれがある場合もあります。脳と脳神経ごと引っ張られる状態ですから、動けないほどの頭痛になるわけです。
また、後頭部の後頭神経が引っ張られている場合には、後頭部の表面の頭痛を感じることがあるようです。むち打ちで頭が前に出たままになると後遺症が残るのは、頸椎1番が後ろにずれるからでしょう。
頭痛は脳に異常がなければ、仙骨の代償や噛み締めがきつい事によって起こる首の歪みが原因です。また、頸椎の両横の穴は動静脈の通り道です。骨がずれると血管が折れ曲がり頭へいく血が少なくなります
脳は人間が1日に消費するエネルギーの20%近くにあたる約400キロカロリーを消費するので、糖質を供給するためにもたくさんの血液が必要です。
血液が不十分だと思考力が低下し、ほーっとした感じになります。頸椎1番を矯正すればまもなく「頭が良くなった」と言いい「頭がすっきりした」という方が毎日たくさんいらっしゃいます。
普段は血液の流れが少なかったのが、折れ曲がりがなくなり血管が矯正されて、脳への血液の供給が正常になったためです。
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